【開催レポート】沖縄・国頭漁協から世界へ 鮮度の秘密シャーベットアイス(後編)

開催日時:2024年10月18日

沖縄の最北端に位置する国頭漁業協同組合(以下 国頭漁協)は、やんばるの大自然に恵まれた辺土名漁港にあり、漁場では新鮮な魚が水揚げされると評判でした。

しかし、那覇から車で2時間以上という立地のため、交通輸送上、鮮度を保つことが難しく、希少で美味だけれども足の早い魚は現地で消費されるもの以外は放棄せざるを得ませんでした。

新鮮な魚は獲れるのに、流通させきれない。

その長年の悩みを解決したのが、高砂熱学工業株式会社(以下 高砂熱学)が空調技術を活かして開発したシャーベットアイス製氷機です。

さらに、その性能を有効に機能させるため、漁協・漁師みんなの協業で鮮度をキープするシステムを作り上げ、今では国内大都市洋食店、フレンチ・イタリアンなどの飲食店にも鮮魚を届けることが可能になりました今回、国頭漁協の取り組みを学ぶワークショップが行われ、前編ではシャーベットアイスを船に積み、定置網漁業体験のレポート、中編では陸に上がってからの鮮度を保つ取り組みのレポートをお届けしました。

今回はいよいよ後編です。

>>>前編はこちら
>>>中編はこちら

【後編】いよいよ実食

国頭漁協と高砂熱学の取り組む鮮魚維持の成果を、ぜひ体験して欲しいということで立派な船盛が登場しました。

なんて見事な船盛!
船上できちんと血抜きなど処理が行われ、シャーベットアイスに浸された鮮魚の美味しさを、身をもって体験。プリプリとした歯ごたえで、新鮮さが伝わってきました。

人気のお土産加工品もいただきます

保存料一切不使用の自家製グルクマのなまり節。おつまみに最適です。

グルクマのあんだんすー、アヒージョ、麻辣(3種類)。

これらのお土産はここ国頭漁協か、道の駅「ゆいゆい国頭」でしか購入できず、売り切れることも珍しくありません。

加工場と出荷準備室。コバンザメも知られざる美味として人気。

3社の連携。力強いチームワークに感服

この敷地には、もうひとつ珍しいエリアがありました。
「おきなわ・さかな・カンパニー」、すなわち『OSC株式会社』。
こちらは沖縄美ら海水族館を運営する「一般財団法人沖縄美ら島財団」と「国頭漁業協同組合」の合弁会社で、漁師が捕獲した鑑賞用の魚を一時蓄養し、全国の水族館への販売をはじめ、沖縄の海と生き物の魅力を体感するアクティビティの提供を行なっています。

きれいな魚がたくさん飼育されています。

今回の定置網体験のツアーはOSC株式会社が提供しているメニューで、スタッフさんが丁寧に対応してくださいました。

このワークショップでは、3社のチームプレーのすばらしさをつくづく感じました。
魚を獲る漁師さんたちが所属する国頭漁協。
その魚の鮮度保持技術を提供する高砂熱学。
体験を通し辺土名の海と魚の魅力を伝え連携するOSC株式会社。

この海に関わる人 全員が丁寧であり、一生懸命であり、力強く協力し合う姿が印象的でした。

自分たちの行っていることに自信を持ち、沖縄のため、地域のため、そして みんなの生活を守るために「強いチーム力」で、船団のように前へ前へと進んでいる彼らは、キラキラ輝いていて「沖縄、いけるぞ!」という力強さを感じたワークショップでした。

翌日には、参加者の飲食店さん、流通業者さんへサンプルの鮮魚が送られます。
皆様、お疲れさまでした。

>>>前編はこちら
>>>中編はこちら